【外資不動産ファンドのプロ直伝】不動産の値下げ交渉テク5選

不動産購入のひみつ

不動産投資で最も重要なのは、「いかに安く買うか」。 どんなに良い物件でも、高値で掴んでしまえば投資としては失敗です。

でも──「安く売りたい売主」なんていません。 だからこそ、交渉の腕前が問われるんです。

この記事では、外資系不動産ファンドで数千億円の取引に携わってきた筆者が、 **実務の現場で実際に使われている“価格交渉の切り口”**を5つご紹介します。

「そんな交渉、本当に通るの?」

と疑うあなたこそ、この記事を読む価値があります。


価格は“相場”じゃなく“合意”で決まる

不動産の価格は、買主がどれだけ合理的な提案をしても、 売主が首を縦に振らなければ絶対に成立しません。

つまり交渉では、正論よりも“タイミング”や“心理”を突く力が重要になります。

それを踏まえた上で、以下の5つのテクニックをぜひ覚えておいてください。


1. 「端数を切る」だけで通ることがある

例:1億80万円 → 「1億ちょうどでお願いします」

あまりに単純すぎて拍子抜けするかもしれませんが、これが意外と効く。 なぜなら、多くの売主は“値切られる前提”で価格を設定しているから。

売主にとっても「まぁ、端数くらいは仕方ないか」と思いやすく、 交渉の入り口としてとても使いやすい手法です。


2. 売主(や営業担当)の“締切”を逆手に取る

例:

  • 「3月末までに売りたい」
  • 「今月の成績を作りたい営業マン」
  • 「今期で区切りをつけたい」

こういった“時間的なプレッシャー”がある売主は、 通常よりも早く売ることを優先する傾向があります。

このタイミングで、「この金額なら即決します」と言えば、 驚くほどすんなり通ることがあります。

※レインズでの公開日や売主属性を見ると、交渉タイミングが読めることも。


3. 利回りを基準に交渉する(投資家目線を見せる)

例:6.5%で売り出されている物件 →「7.0%なら買えます」

この「7%なら買う」宣言自体には、本質的な意味はありません。 売主にとっては「知らんがな」で終わる話です。

でも、買主の投資目線(利回り基準)を明示することで、売主が納得しやすくなるという心理効果があります。

特に投資家同士の交渉では、「その利回り感覚なら理解できる」と歩み寄りが生まれるケースもあります。


4. 「現金一括」で買うから安くして

ローン審査不要、確実にクロージングできる── この安心感は、売主にとって非常に魅力的です。

特に以下のような売主には効果的:

  • 早く現金化したい(相続・資金繰り)
  • 買い替え・住み替えの予定が詰まっている
  • トラブルなく手放したい

個人投資家であっても、退職金や相続資金で潤沢な現金があるなら、 「現金一括」というワードを交渉カードとして出す価値はあります。


5. 売渡承諾後の“瑕疵”を理由に再交渉

これはちょっと上級者向けのテクニック。

買付証明と売渡承諾が済んだあと、契約書の作成中に以下のような瑕疵が見つかることがあります:

  • 違反用途、建蔽率・容積率超過などの遵法性違反
  • 滞納などテナントとの契約トラブル
  • レントロールの誤記(面積や賃料が実際と異なる)

このタイミングは、売主がすでに売る気になっているため、交渉が通りやすくなります。 さらに「事前に説明がなかった」ことへの心理的負い目も働くため、 冷静に是正コストを見積もって提示すれば、数百万円規模の値引きも狙えます。

※外資ファンドもよく使うテクですが、ぶっちゃけ嫌われます(笑) ※瑕疵の評価を見誤ると、逆に損するので注意。


まとめ:交渉は“ロジック”より“タイミング”と“相手の事情”

大切なのは、

  • 自分の目線を見せること
  • 相手の心理や背景を読み取ること
  • タイミングを逃さないこと

価格交渉とは、**数字の押し引きというより「物語の作り方」**です。 「ちょっと安く買えた」だけでも、利回りや出口戦略は大きく変わります。

その一手を打てるかどうかで、投資家としての実力が問われます。


ご相談はお気軽にどうぞ

「この物件、いくらで買えばいい?」 「この条件で交渉しても大丈夫?」

など、不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。


では、またひみつ基地で!

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