不動産投資を始めたいと思ったとき、最初の関門になるのが「不動産会社の選び方」です。
ネットや口コミを調べると──
- 大手なら安心
- 地元密着が強い
- 手数料が安い会社を選べ
などなど、いろんなアドバイスがあふれています。
でも実際に現場で動いてきた立場からすると、それらはウソ半分・ホント半分。
不動産会社選びで本当に大切なのは「会社の看板」ではなく、「担当者そのもの」なんです。
今回は、不動産投資を始める方に向けて、よくある“会社選びの基準”をウソとホントで整理しながら、投資初心者が安心して最初の一歩を踏み出せる視点をお伝えします。
大手か中小か
「大手なら安心」「中小は不安」と思っていませんか?
実際には、担当者次第で大差はありません。
大手は資金力や実績があるため安心感はありますが、規模の大きい法人や富裕層を優先する傾向があり、個人投資家は後回しにされがちです。
一方、中小やベンチャーは小回りがきいて親身な対応をしてくれることも多い。
安心を買うなら大手、熱量やスピードを求めるなら中小──でも結局のところ、誰が担当につくかがすべてです。
ベテランか若手か
「やっぱり経験豊富なベテランがいいのでは?」と思うかもしれません。
ですが実際には若手でも問題ありません。
若手はフットワークが軽く、レスポンスが速いことも多い。
ただし契約や法令解釈など複雑な相談事では、上司やベテランを同席させるのがおすすめです。
つまり、若手の誠実さとベテランの経験値を組み合わせることができればベストです。
投資用不動産専門かどうか
不動産会社だからといって、誰もが投資用
不動産に詳しいわけではありません。
実際には居住用ばかり扱ってきて、利回り計算や投資判断に触れたことがない担当者も少なくありません。
だからこそ、最初の一棟目は投資専門の不動産会社に相談するのがおすすめです。
投資家目線の経験を持つ会社とそうでない会社では、話の深さもスピードもまるで違います。
「餅は餅屋」──投資不動産も同じです。
宅建番号が大きければ安心?
不動産会社の看板やホームページには「宅建免許番号(◯)第◯◯号」と書かれています。
この( )内の数字は、免許更新の回数を示します。
- (1)=免許取得から5年以内
- (2)=更新して5年以上10年未満
- (3)=更新して10年以上15年未満 …
つまり、数字が大きいほど老舗ということ。
よく「番号が大きい会社のほうが安心」と言われますが、これは半分ホント、半分ウソです。
確かに長く続いていること自体は安心材料ですが、(1)の会社でも熱心で優秀なところはたくさんあります。
逆に(5)の会社でも、担当者がやる気ゼロなら意味がありません。
宅建番号は目安程度に。最後は担当者の人柄と力量を見極めましょう。

仲介手数料割引を謳っている業者
「仲介手数料を安くします!」と宣伝している会社を見たことはありませんか?
正直に言うと、私はおすすめしません。
なぜなら、手数料を割り引かないと決まらない物件を扱っていたり、満額もらえるだけの仕事をしていないケースが多いからです。
もちろん例外はありますが、経験上「安かろう悪かろう」になる可能性が高い。
仲介手数料を値切るより、満額払ってでも信頼できる担当者を味方につけることのほうが、結果的に大きなリターンにつながります。
仲介手数料に対する考え方はこちらの記事も参考にしてください。
担当者1人あたりの担当件数
これは売買仲介よりも、管理会社を選ぶときに特に重要です。
1人あたり10件超までは普通ですが、20件・30件と抱えていると対応が雑になりやすい。
レスポンスが遅い、修繕対応が後回し、巡回が形だけ──こうした不満の裏には担当者のキャパオーバーがあります。
契約前に「担当者1人あたり何件くらい担当していますか?」と確認するのは有効です。
管理会社の選定はこちらの記事も参考にしてください。
まとめ 会社の看板ではなく担当者を選ぼう
大手か中小か、ベテランか若手か、宅建番号が大きいか小さいか──
いろいろな基準がありますが、結局のところ一番大事なのは担当者の力量と人柄です。
不動産業界は転職や独立が非常に多い世界です。
大手の営業マンがベンチャーに移ったり独立したり、その逆にベンチャーの社長が会社を畳んで大手の担当者になる──そんな話は珍しくありません。
だからこそ「会社名」だけで判断しても意味がありません。
会社よりも「誰と組むか」。そこを見極めるのが、投資家としての腕の見せ所です。
不動産投資は“物件探し”だけでなく、“相棒探し”のワクワク感もあります。
ぜひ担当者選びを楽しみながら、あなたにとってのベストパートナーを見つけてください。
💡 ご相談はお気軽に
私のブログでは、不動産投資を始めたい方に向けた相談フォームを設けています。
「信頼できる不動産会社をどう探せばいい?」「最初の1棟はどんな物件がいい?」など、気になることがあればぜひご相談ください。
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では、またひみつ基地で!
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